2021年3月末、キャリアコンサルタント登録者数は約6万人(「キャリアコンサルタントWEBサイト登録センター」より)。
有資格者の居住地を見てみると、東京14,236人(全体の23%)、神奈川6,467人(10%)、大阪5,010人(8%)と3都市に全体の4割のコンサルタントが居住していることが分かる。
ここにオンライン就職相談のプラットフォームを創り、キャリアコンサルティングを必要とする全国の新卒者に、大学所在地に関わらず、サービスを提供する理由の一つがあるといえる。
さらに、2017年に独立行政法人労働政策研究・研修機構が実施した「キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」では、兼業コンサルタントによるオンライン就職相談のプラットフォーム創りに繋がる多く示唆が見られる。
キャリアコンサルタントの活動の場について尋ねたところ、企業内での活動が最も多く34%、次いでハローワーク等の需給調整機関で20%となっている。有資格者の3人に1人が企業内で活動していることになる。
気になる数字としては、活動の場が「ない」と15%もの有資格者が回答している点。単純比較は難しいが、現在の有資格者6万人の内、仮に15%が活動の場が「ない」と仮定した場合、約9,000人が知識・技能を有しながらも、そのスキルを活かして切れていないことになる。
また、企業内に活動の場を求めている有資格者であっても、45%が「不定期」の活動であり、14%が企業内で「活動していない」。
さらに、キャリアコンサルタントとしての活動を行っていない(休止している)理由を見てみると、45%が「キャリアコンサルティングとは関係のない組織、部署等に所属している」が最も多く、企業内で活動する有資格者が多いことと一致している。「所属する組織(企業等が)キャリコンサルティングに熱心ではない」6.8%も同様の理由によるものと推察される。
次いで多い理由として、20%が「周囲にキャリアコンサルティングの仕事(ニーズ)がない」をあげる。
一方で、活動を行っていないが「キャリアコンサルティングに関する仕事をしたくない、興味がなくなった」有資格者は0.8%に過ぎなかった。
このことは、休止中の有資格者に活動を再開する意向を尋ねたところ「ぜひ開始(再開)したい」37%、「できれば開始(再開)したい」29%と7割近くが、キャリアコンサルティング活動を行いたいと回答している点からも現れている。
新卒就活生のためのオンライン就職相談は、社会にとって有益な知識・技能が「場の創出」の脆弱性により活かされていない現状を変えるため、活動を行っていく。
【引用・参考文献】
・「キャリアコンサルタント登録者数2021年3月末現在」キャリアコンサルタントWEBサイト登録センター(2021年)
・「キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」労働政策研究・研究機構(2018年)
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