学生が大学を卒業し就職する、この一連の行為は、教育学、社会学、経営学など様々な分野において研究が行われている。
専門領域は違えど、個人が前向きに行動する、生きる、には「自己肯定感」≒自信が重要である、このことは共通言語として用いられている。
「自己肯定感」は主に心理学の領域で様々な研究がなされているが、
概ね「自己肯定感」≒自信を養うには小さな成功体験の積み重ねが重要、ということが結論として導き出されている。
「自己肯定感」≒自信を養うための小さな成功体験の積み重ねを、新卒者の就職活動に当てはめてみると、
大学3年生までにいかに小さな成功体験を積み重ね、多少のことでは揺るがない自信を身に着け、
採用試験に臨めるかが言うまでも大切となる。
さて、2020年1月、新型感染症が世界を覆い尽くそうとしていたその時、大学2年生だった世代が、2021年3月から就職活動を本格的にスタートさせた。
大学時代の最も充実時期を過ごすはずだった3年次の経験が、大幅に制限されてしまった世代が、今就職活動を行っている。
キャリア支援センターの職員が口々に「現4年生の中には上手く『ガクチ力』をアピール出来ない学生が多い」と呟く。
大学時代は2020年だけではなく、確かに2018年も2019年もあった。
しかしながら、やはり大学の3年次は小さな成功体験を積み重ねるために、最も大切な時間であったと思う。
成功体験の感覚を十分に養えなかった(と感じている)学生に対して、過去に遡り、自信の欠片を一緒になって集めるのもカウンセラーの役割と思う。
学生から社会への移行の第一歩で躓くことのないように。
社会に出てからも自立的に歩めるように。
―新卒就活生のためのオンライン就職相談 メッセンジャー・チャットアプリ