※以下のエピソードは新卒就活生が陥った悩みとカウンセラーによるカウンセリングケースです。エピソードは個人が特定されないように加工を加えております。カウンセリングケースはカウンセラーの個人的な見解によるものです。
【A大学・社会学系学部所属・4年生】
就職活動を始めてから数カ月、何社受けても「お祈りメール」が届くだけです…。自分は「会社」に必要ない人材なのでしょうか…。
【カウンセラー 工藤未来】ThirdPlaceキャリアマネジメント代表。大学院修了後、労働問題を主な研究領域とする団体・研究機関に入所する。 入所後、若年者の就職問題・キャリア形成の問題をテーマとする活動・研究を行う。 活動・研究活動を行う中で、多くの働く人からの「何のために働くのか」の問いや悩みをきっかけとして、「答え」を示すのではなく、働く人ひとり一人が「考える」ためのヒントを提供することを始める。
新卒者の就職活動時期は「協定」で定められており「短期勝負」とならざるを得ない。
複数社から不採用通知が届くのは、就職・採用活動の時期・スケジュールが行政、大学、企業で一定程度ルール化された下で行われている以上、ある程度は避けられない事象です。
こ相談に提案したアドバイスとしては、現在の就職・採用活動において、約45万人の新卒者が同じ時期に選考活動に参加するため、どうしてもルール上、他の新卒者との相対比較とならざるを得ず、本来は社会、会社にとって貴重な「人財」である応募者であっても、採用枠の関係で仕方なく不採用としている現状をデータをもって認識頂きました。
その上で、選択された業種、職種の求人倍率、当該新卒者が就職を希望する地域における企業数と求職者数、競合他社の企業数などについてもデータを示した上で、一定程度の不採用は避けられないものであることを冷静に認識頂きました。
正確な情報、データを基に、新卒者が置かれている立ち位置を再確認頂き、「あなただけが不採用になる」のではなく、求人数を超える求職者がエントリーした際には、「誰しもが不採用なる可能性がある」ことを客観的に理解して頂きました。
そして、「あなただけはない」事実をしっかりと心に留め、「あなたを必要とする1社」に出会うために就職活動を再開頂きました。