※以下のエピソードは新卒就活生が陥った悩みとカウンセラーによるカウンセリングケースです。エピソードは本人の了承を得た上、個人が特定されないように加工を加えて掲載しています。カウンセリングケースはカウンセラーの個人的な見解によるものです。
【G大学・体育学系学部所属・4年生】
会社説明会への参加、エントリー、面接試験への案内が届き、実際に面接試験を受けますが、面接試験の「合格」通知が貰えません。残念ながら一度も「2次面接」に呼ばれていません。
面接では、「自己分析」で考えた「志望動機」、「やりたい仕事」、「自分の強み」をしっかりと伝えているつもりです。
面接担当者への受け答えも、自分では「うまく」できていると思います。会話も弾んでいると思いますが…。
自分では面接で落とされる理由が分からず、不安ばかり募ります。
自分で思っている「強み」は、実は会社にとって「強み」とは思ってもらえない程度のものでは…と疑心暗鬼になっています。
どうしたらよいでしょうか…。
【カウンセラー 工藤未来】「自己分析」において、自分が進みたい「業種」「業界」について考えていますが、「どの業種・業界に進みたい」という結論が出せません。合同企業説明会のシーズンも過ぎ、これから個別企業へのエントリー、選考へと進んでいく中で、第一段階の「業種選び」で躓いてしまっています。このままでは、志望する個別企業を絞り切れず、ただ時間だけが過ぎてしまうようで不安を覚えます。どうしたらよいでしょうか…。
「面接」に進めた時点で企業の「求める人材像」に近い人材と判断されている。
ご相談内容は、面接試験で成果が得られず、困惑しているでした。
新卒者の採用時期は限られているため、新卒者から「人気」の就職先ともなると数千、数万といった非常に多くの学生が同時期にエントリーします。
非常に多くのエントリー学生を短期間に「選ぶ」ために、多くの企業は採用活動において予め「求める人材像」を設定し、「求める人材像」に合致する新卒者を採用すべく採用活動を行っています。
ご相談者は、面接には進まれているようですので、書類審査(エントリーシート、履歴書)は「合格」していました。
限られた期間内に、限られた採用担当者で、数多くの新卒者からの応募・エントリーに対応しなければならない企業においては、応募者全員と会うこと、つまり面接することはとても難しいことです。
そこで「求める人材像」から推定して、提出された書類(エントリーシートや履歴書)をもって審査することになります。
「面接」の案内が来た時点で、企業が「求める人材像」に近い人材であると判断されたと思って良いでしょう。
ご相談者には、面接に呼ばれたことに対して、もっと自信を持って頂くことから始めました。
面接において「合格」「不合格」を分ける要素は、とても幅広く、複雑に絡み合っています。
個々の新卒者の純粋な経歴や能力で決まる、と一概に言えないことも、不採用となった新卒者を不安にさせる原因と思われます。
アドバイスとしては、新卒者が面接に向けて努力できることを例示し、面接に向けてできる限りの準備をするだけを考えるようにして頂きました。
「正解のないテスト」とも言えるのが新卒者の就職活動と採用活動です。
新卒者ができることをまずはしっかりと行う、正しい努力、正しい時間の使い方を対話の中で、ご理解頂くように努めました。