※以下のエピソードは新卒就活生が陥った悩みとカウンセラーによるカウンセリングケースです。エピソードは個人が特定されないように加工を加えております。カウンセリングケースはカウンセラーの個人的な見解によるものです。
【N大学・国際学部所属・4年生】
私は人見知りで、初対面の人と話すのが苦手です。
面接という短時間で、自己PRや志望動機や、これまでの経歴を自信を持って話すことが出来ません。
就職活動を始めて数カ月、同級生の中でも、明るく、人見知りしない人達が内定を得ている気がします。
人見知りの私は、就職活動から取り残されそうで不安です。
どうしたらよいでしょうか。
【カウンセラー 工藤未来】ThirdPlaceキャリアマネジメント代表。大学院修了後、労働問題を主な研究領域とする団体・研究機関に入所する。 入所後、若年者の就職問題・キャリア形成の問題をテーマとする活動・研究を行う。 活動・研究活動を行う中で、多くの働く人からの「何のために働くのか」の問いや悩みをきっかけとして、「答え」を示すのではなく、働く人ひとり一人が「考える」ためのヒントを提供することを始める。
面接で問われる質問には「傾向」があり、セリフとして反復練習しましょう。
就職活動における「面接」は相談者の指摘の通り、数十分という短時間で採否が決まってしまいます。
新卒就活生の中には「じっくりと私の話しを聞いてもらえれば、きっと良さが伝わるのに…」とか「文章に書いたものを読んでもらえれば、会社に必要な人材であることを分かってもらえるのに…」といったことを呟かれる方も多くおられます。
面接が苦手、という言葉の中には苦手の理由が数多く包含されています。
例えば、採用試験に臨む会社のことをあまり良く調べず、面接に進んだため、質問に対する答えに窮してしまうといった「業界研究・企業研究」の準備不足からくる面接への「苦手意識」があげられます。
また、自身これまでの経歴から、どのような職業に就きたいのかについて現時点の考えをまとめられておらず、回答に困ることが複数あり面接に対して苦手意識を持ってしまった、といった「自己分析」の難しさからくる苦手意識などが考えられます。
ここであげた苦手の中身は、企業研究や自己分析に関連する要因となります。
ご相談者の悩みの理由を、一緒に探ったところ、本ケースでの面接が苦手の要因は、ご相談者の見立て通り「人見知り」によるものだと分かりました。
人見知りによる面接の苦手意識を克服するためには、とてもオーソドックスではありますが、反復練習をして頂きました。
ある程度、就職活動における「面接」の質疑応答は「セリフ」のように何度も反復練習することで、過度に緊張せずに、スラスラと発すことが出来るようになります。
新卒者を採用する企業は数十万社とありますが、採用面接で問われる質問には「傾向」があります。
多くの企業で問われている質問に的を絞り、質問に対する答えを「セリフ」として覚え、練習する、これが本ケースで用いたオーソドックスなソリューションとなりました。